6年生になったら

勉強の仕方

6年生の1年間を知ることの意味

 受験生の9割方は、何らかの準備不足を抱えて受験を迎えます。成績優秀な受験生ほど、準備不足の穴がはっきりしており、「あれをやっておけば良かった」と思いながら受験当日を迎えます。それは、逆に言えば、穴になっている部分以外の学習がしっかりとできたということであり、過度に不安になるべきではありません。
 とは言え、明らかな準備不足が見受けられる受験生もいます。準備不足が致命的になるかどうかは、何によって決まるのでしょうか。
 それは、6年生の学習が場当たり的なものになってしまったか、1年が始まる前に、せめて、6年生の早い段階で、1年間の見通しを持って学習することができたかによって決まります。
 ただ目の前の成績しか見ていない、塾の指示に従っているだけ、何となくカリキュラムをこなしているだけの受験生は、受験直前になってようやく準備不足に気がつきます。
 数ヶ月先のことまでしか考えていない受験生は、計画が大幅に狂ってしまい、必要な学習を進められないまま、受験を迎えることになります。

 たとえば、社会理科は秋以降にどうにかする、という受験生は結構います。しかし、6年生の秋以降には志望校模試が複数回設定されており、過去問演習も塾で始まります。このような時に、社会理科に時間を大きく割くことはできません。結果として、社会理科の準備が足らないまま受験当日を迎えることになります。

 このような事態を避けるには、遅くとも6年生の春頃には1年間の見通しを持った上で、大まかな学習計画を立てておくべきです。

6年生の1年間 2月~夏期講習

 どこの塾も、2月から新学年となります。授業の回数が増え、家庭学習の負担も重くなります。

 日能研の場合、火、木、土(午後~19時)、日(日特+模試)
 名進研の場合、火、水、木、金、土(朝~昼過ぎまで)、日(夕方まで)
 馬渕教室の場合、校舎によりますが、火、木、金、土、日

 が塾の授業で埋まります(浜学園は土曜集約コースがあるため割愛、週4日程度)。

 日能研を除いて、塾に行かない曜日は週1~2となります。
 名進研は他の塾に比べて授業数が多そうですが、平日の授業は19時~となっている日程もあり、負担感はそこまでではないかもしれません。

 また、どの塾も毎月公開模試が行われるようになります。原則として月1回ですが、名進研はサピックスの模試も併用するため、浜学園は公開模試と合否判定テスト(灘向け)が行われるため、月2回以上になります。馬渕教室は、公開模試の回数が年間6回となっており、模試の負担は少なめです。

 5月のGWは名進研のように特別授業が組まれる塾や、馬渕教室のように大量の課題が課される塾があります。ただ、6年生のGWはこの先、家族で旅行に行くなどのイベントを入れられる最後の機会になります。

 7月にどこの塾も前半最後の模試が行われます。この模試は、夏期講習のクラスを決めるものでもあるので、ひどい結果を残してしまうと受験プランが大きく崩れます。もちろん、どこの塾も一回限りの結果でクラス判定をするわけではないので(おおむね3ヶ月程度の平均)、それまでに追い詰められた状態になっておかないことが大切です。5月、6月の模試である程度の結果を残しておけば、7月の模試の結果でクラスが落ちるということは起こりません。

 7月最終週から夏期講習が始まります。
 夏期講習の負担感は、

 日能研:とても重い
 名進研:そこそこ重い
 馬渕教室:重い(課題が)
 浜学園:そこまで重くない

 となっています。
 
 特に、日能研は夏休みはほぼ毎日、14時~21時で塾に通うことになります。一応、週1日程度の休みはありますが、夏期講習中にもテストが3回あるので、その日は家庭学習に向けることになります。
 名進研は、拠点校に集まっての講習となります。こちらも、ほぼ毎日塾に通っているという印象です。
 馬渕教室は、GWに引き続いて大量の課題が与えられます。これを家庭学習でこなすだけで、他のことは一切できないくらいの量です。
 浜学園は、通常授業の日程に夏期講習の日程が挟まれるため、他の塾ほど負担感は重くはありません。

6年生の1年間 夏期講習~12月(過去問の扱い方)

 夏期講習が終わると、どの塾も志望校の過去問を扱うようになります。
 ただし、扱い方には塾ごとの温度差があり、

 日能研:生徒に週1で過去問を解くようにスケジュールを立てさせ、それを実行させる。結果を提出して、進め方などについてのアドバイスはするが、原則として塾の授業内で扱うことはしない。生徒の自主性尊重、生徒任せ。

 名進研:過去3年分の東海地区中学入試過去問を冊子として配る。そのうえで、授業内でも扱い、家庭学習でも進めるように指示される。それ以上古い年度については、校舎ごとに扱うこともある。ある程度のコントロール。

 浜学園:名進研とほぼ同じ。ただし、古い年度から優先して扱い、受験直前に最新年度を扱うなど、過去問の扱い方は分かっている様子。

 馬渕教室:過去10年以上に渡った過去問を、全て塾の授業内で扱う。また、ペースが速く、12月中には東海/南女/滝の過去問はほぼやり尽くした状態になる。1月に入ってからやる過去問が払底し、とても困った状態になる。

6年生の1年間 夏期講習~1月(スケジュール)

 6年生の後半になって、一番授業スタイルが変わるのが馬渕教室です。
 誇張ではなく、ほぼ毎日塾に通うことになります。これは、弱点強化などの名目で補講が山のように入るためです。ここで志望校の過去問もやってしまうことがあり、大変面倒なことになります(過去問を早くやり尽くすことの問題点はコチラ)。

 他の塾は、授業の日程自体に大きな変更はありません。
 ただし、日能研の場合、毎週過去問を1校ずつ解いていくという負担が加わります。模試が週1になるようなイメージです。これによって、平日の1日~2日は完全に潰れると思ってください。

 続いて、模試の日程ですが、毎月の公開模試に加えて、日能研と名進研が志望校トライアル/プレを行います。
 日能研のトライアルは11月に集中しており、ここで、東海/南女/滝のトライアル(東海/南女は同日)が行われます。11月には公開模試もあるため、ほぼ毎週模試を受けることになります。また、その関係で、11月は自宅での過去問演習が進められなくなります。
 名進研のプレは9月と11月、12月に行われます。9月は東海/南女、11月は東海/南女/滝/名古屋、12月に淑徳/金城学院が行われます。

 つまり、9月以降は、どの受験生も非常にタイトな日程を過ごすことになります。
 列挙すると

 9月:名進研プレ(東海/南女)、公開模試(塾ごと)
 10月:公開模試
 11月:名進研プレ(東海/南女/滝/名古屋)、日能研トライアル(東海/南女/滝)、公開模試
 12月:名進研プレ(淑徳/金城学院)、公開模試

 となります。

 年末年始には、名進研のみ、合宿が行われます(例年12/31~1/1)。日能研は12/31まで冬期講習があり、1/3から再開されます。馬渕教室は一般企業と変わらない日程になります。

 年明けからは、どこの塾も志望校対策授業を行うようになります。
 日能研/名進研は、授業を使って過去問(あるいは過去のトライアル/プレ)を扱います。馬渕教室は、既に過去問が残っていないため、類題演習を行います。

まとめ

 あらためて、書き出してみると本当に6年生の1年間は忙しいと感じます。
 特に夏期講習が始まってしまうと、とにかく塾での授業と課題が多く、弱点補強のための学習に割ける時間はほとんどありません。

 私見ですが、6年生の1年間は次のようにまとめられると思います。

 2月~7月:苦手分野を克服し、得意分野を伸ばして実力自体を向上させる時期
 夏期講習:それまでの総復習、苦手分野を見つけて、少しでも手当をする時期
 9月~1月:過去問に取り組む中で、志望校の入試問題への対応を学ぶ時期

 じっくりと腰を据えて苦手分野に取り組む時間は、本当にわずかしか残されていません。今年受験学年を迎えるご家庭では、まずそのことを自覚してください。悠長に構えていたらすぐに受験当日がやってきます。わずかな時間を最大限効率化しないと、課題の克服は時間的に不可能になります。
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